【解説】コンクリートを補修しても、またひび割れるのはなぜ?再発する原因と正しい補修の考え方

ンクリートを補修しても、また同じ場所にひび割れが出る理由
「コンクリートのひび割れをモルタルで補修して、綺麗に化粧仕上げしたのに、しばらくするとまた同じ場所にひび割れが出てきた……」
このようなご相談は、コンクリートの補修では決して珍しいことではありません。
せっかく綺麗に仕上げたのに、同じ場所にまたひびが入ると、「補修方法が悪かったのでは?」と思ってしまいますよね。
しかし、再びひび割れが発生する原因は、単純に「モルタルの塗り方」だけとは限りません。
ひび割れの原因がコンクリートの内部に残っている
コンクリートのひび割れを補修する際に大切なのは、ひび割れそのものを埋めることだけではありません。
なぜそこにひび割れが発生したのか、その原因を確認することが重要です。
例えば、コンクリートは温度の変化や乾燥によって、わずかに伸び縮みします。
そのため、表面のひび割れをモルタルで綺麗に埋めても、コンクリート自体が動けば、その動きにモルタルが追従できず、再び同じ場所にひび割れが現れることがあります。
つまり、
「ひび割れを埋めた=ひび割れの原因がなくなった」
というわけではありません。
コンクリートは時間が経っても動く
コンクリートは非常に丈夫な材料ですが、完全に動かない材料ではありません。
温度変化による伸縮、乾燥による収縮、建物や構造物の微妙な変形などによって、少しずつ動きます。
特に、長いコンクリート壁や外壁、床、窓やドアなどの開口部周辺では、こうした動きによるひび割れが発生することがあります。
そのため、表面だけをモルタルで補修して化粧仕上げをしても、下地となるコンクリートが動けば、仕上げ材にもその動きが伝わってしまいます。
鉄筋の錆が原因の場合も
もう一つ注意したいのが、コンクリート内部にある鉄筋の錆です。
鉄筋が錆びると、錆によって鉄筋の体積が大きくなります。
その結果、周囲のコンクリートを内側から押してしまい、ひび割れやコンクリートの浮き、剥離などにつながることがあります。
このような場合、表面のひび割れだけをモルタルで埋めても、根本的な原因である鉄筋の腐食が残っています。
そのため、時間が経つと再びひび割れが発生する可能性があります。
「綺麗に直す」と「根本的に直す」は別
コンクリート補修では、見た目を綺麗にすることももちろん大切です。
しかし、見た目だけを整えても、ひび割れの原因が残っていれば再発することがあります。
重要なのは、
① ひび割れの状態を確認する
② ひび割れが発生した原因を考える
③ 原因に合った補修方法を選ぶ
④ 最後に化粧仕上げを行う
という順番です。
単純に「ひび割れを埋めて綺麗にする」のではなく、なぜその場所にひび割れが出たのかを確認することが、再発を防ぐための第一歩になります。
ひび割れの種類によって補修方法は変わります
ひび割れには、細いものから大きく開いているものまでさまざまな種類があります。
また、ひび割れの位置や方向、幅、深さ、増加しているかどうかなどによっても、考えられる原因は変わります。
例えば、同じ場所に何度もひび割れが発生している場合は、単なる表面の仕上げ不良ではなく、下地の動きやコンクリート自体の収縮などが関係している可能性があります。
また、ひび割れから錆汁が出ている、コンクリートが膨らんでいる、剥がれが発生しているといった場合には、鉄筋の腐食なども考えられます。
まとめ
コンクリートのひび割れをモルタルで補修しても、同じ場所に再びひび割れが出ることがあります。
その大きな理由は、表面のひび割れだけを補修しても、ひび割れを発生させている原因そのものが残っている場合があるからです。
コンクリートの補修では、ただひび割れを埋めて綺麗にするだけではなく、
「なぜ、そこにひび割れが発生したのか?」
を見極めることが重要です。
同じ場所に何度もひび割れが出ている場合は、表面だけの補修を繰り返すのではなく、ひび割れの状態や周辺のコンクリートを確認し、原因に合った補修方法を検討することをおすすめします。
見た目を綺麗にするだけではなく、原因を確認してから適切な補修を行うことが、長持ちするコンクリート補修につながります。



